ファイナンシャルプランナーの資格について調べると、
「FP3級」
「FP2級」
「AFP」
「CFP」
など、いくつもの名称が出てきます。
そのため、
「FP2級とAFPはどちらが上?」
「FP技能士を取ったらAFPにもなれる?」
「CFPとFP1級は同じ?」
と混乱する人もいるでしょう。
まず押さえたいのは、FP技能士とAFP・CFPは同じ資格制度ではないということです。
大きく分けると、
FP技能士
→ 国家検定であるFP技能検定に合格して取得する
AFP・CFP
→ 日本FP協会が認定する資格
という違いがあります。
そして、これらは完全に別々に存在しているわけではなく、2級FP技能検定とAFPなど、一部でつながっています。
この記事では、それぞれの位置づけと、これからFPを学ぶ人がどこまで目指すかを整理します。
- FPの代表的な資格は大きく2系統ある
- FP技能士とは?
- FP技能士に更新はある?
- AFPとは?
- FP2級とAFPはどちらが上?
- AFP認定研修とは?
- AFP認定研修を受けると3級なしで2級を受けられる?
- AFPには資格更新がある
- CFPとは?
- CFPを取得するには試験合格だけでは足りない
- CFPにも資格更新がある
- FP1級とCFPはどちらが上?
- FP1級を取ればCFPになれる?
- FP技能士・AFP・CFPの違いをまとめると?
- 自分のお金を学びたいならどこまで必要?
- 仕事に活かしたいなら?
- AFPを目指す意味があるのはどんな人?
- 最初からCFPを目標にしてもいい?
- 迷ったら「どの資格が上か」ではなく目的から決める
- FP資格は「技能士」と「AFP・CFP」を分けると理解しやすい
FPの代表的な資格は大きく2系統ある
FPの資格を理解するときは、最初から1級・2級・3級・AFP・CFPを一列に並べない方が分かりやすくなります。
まず、
FP技能士
と
AFP・CFP
の2系統に分けます。
FP技能士
国家検定であるファイナンシャル・プランニング技能検定に合格した人が名乗ることのできる称号です。
1級
2級
3級
があります。
AFP・CFP
日本FP協会が認定している資格です。
AFPがあり、その上位資格としてCFP®があります。
つまり、
「FP3級→FP2級→AFP→FP1級→CFP」
という一つの階段があるわけではありません。
資格制度が異なるためです。
FP技能士とは?
FP技能士は、ファイナンシャル・プランニング技能検定に合格した人が名乗ることのできる称号です。
技能検定は国家検定制度で、FP技能検定には1級・2級・3級があります。
学科試験と実技試験があり、両方に合格すると、等級に応じて、
3級ファイナンシャル・プランニング技能士
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
と名乗ることができます。
これからFPを学ぶ人が「FP3級」「FP2級」と呼んでいるものは、通常このFP技能検定を指しています。
FP技能士に更新はある?
FP技能士とAFP・CFPの大きな違いの一つが、資格取得後の仕組みです。
FP技能士は、AFP・CFPのように2年ごとの継続教育による資格更新を行う制度ではありません。
一度FP技能検定に合格してFP技能士となった後、
「2年ごとに試験を受け直さなければならない」
という資格ではありません。
一方、AFPとCFPには資格更新制度があります。
この違いは、どの資格を目指すか考えるうえで重要です。
AFPとは?
AFPは、日本FP協会が認定するFP資格です。
FP技能士とは制度が異なります。
AFP資格の認定を受けるには、原則として、
2級FP技能検定への合格
と
AFP認定研修の修了
という要件を満たし、日本FP協会へ登録する必要があります。
つまり、
FP2級に合格しただけで自動的にAFPになるわけではありません。
反対に、AFP認定研修を修了しただけでもAFP資格の認定は完了しません。
両方の関係を理解しておきましょう。
FP2級とAFPはどちらが上?
「FP2級とAFPはどちらが上か」という疑問はよくあります。
しかし、
FP2級=国家検定
AFP=日本FP協会の認定資格
なので、単純に上下だけで比較するより、制度の違いとして理解した方が正確です。
AFPの認定要件には2級FP技能検定の合格が含まれています。
さらにAFP認定研修では、FPとして必要な知識に加え、提案書の作成なども学びます。
また、AFP認定後は資格を維持するための継続教育があります。
そのため、
「2級の試験に合格する」
ことと、
「AFP認定者として継続的に知識を更新する」
ことでは意味が異なります。
AFP認定研修とは?
AFPを理解するときに重要なのがAFP認定研修です。
これは、日本FP協会が認定した教育機関によって実施される研修です。
FPに必要な知識だけでなく、提案書の作成などを含むカリキュラムがあります。
ここで注意したいのが、
「FP2級対応講座」と「AFP認定研修」は同じ意味ではない
ことです。
通信講座の商品ページに、
「FP2級対応」
と書かれていても、それだけでAFP認定研修に該当するとは限りません。
AFP認定研修を利用したい場合は、日本FP協会の認定研修であることを確認してください。
AFP認定研修を受けると3級なしで2級を受けられる?
日本FP協会が認定するAFP認定研修の修了は、2級FP技能検定の受検資格の一つです。
そのため、3級FP技能検定に合格していなくても、AFP認定研修を修了することで2級を受検できるルートがあります。
たとえば、
「最終的にAFPまで取得したい」
という人なら、
3級に合格
↓
2級を受検
↓
AFP認定研修
という方法だけでなく、AFP認定研修を利用して2級の受検資格を得る方法も検討できます。
ただし、どちらが適しているかは学習経験や目的によって異なります。
受検ルートについては「FP2級の受検資格は?3級なしで受ける方法も整理」で詳しく解説しています。
AFPには資格更新がある
AFPは取得して終わりではありません。
資格を維持するためには継続教育と更新手続きが必要です。
現在、日本FP協会ではAFP資格について、所定の継続教育期間に、
15単位以上
を取得し、
「FP実務と倫理」1単位以上を含む3課目以上
を履修することなどを更新要件としています。
つまり、
一度取得すれば何もしなくても永久にAFP資格を維持できる
という制度ではありません。
知識を継続的に更新する仕組みが組み込まれています。
CFPとは?
CFP®資格も、日本FP協会が認定する資格です。
日本FP協会では、CFP®をAFPの上位資格として位置づけています。
AFPが日本国内で独自に認定される資格であるのに対し、CFP®は世界各国・地域で認定されている資格です。
ただし、
FP2級に合格したら、そのままCFP試験を受ける
という流れではありません。
CFP®資格審査試験には受験資格があります。
基本的にはAFP認定者などが対象です。
そのため、これからFP3級を勉強し始める人にとっては、まず3級・2級やAFPを検討し、その先にCFP®があると考えると分かりやすいでしょう。
CFPを取得するには試験合格だけでは足りない
CFP®資格を取得するには、資格審査試験への合格だけでは完了しません。
CFP®資格審査試験は、
・金融資産運用設計
・不動産運用設計
・ライフプランニング・リタイアメントプランニング
・リスクと保険
・タックスプランニング
・相続・事業承継設計
の6課目があります。
全6課目に合格したうえで、CFP®エントリー研修の受講・修了や、通算3年以上の実務経験など、認定要件を満たす必要があります。
6課目は一度にすべて受けなければならないわけではありません。
1課目ずつ合格を積み上げることもできます。
CFPにも資格更新がある
CFP®も取得後に継続教育が必要です。
現在の更新要件では、所定の継続教育期間に、
30単位以上
を取得し、
「FP実務と倫理」2単位以上を含む3課目以上
を履修することなどが必要です。
AFPより必要単位数が多く設定されています。
なお、日本FP協会は、2028年4月1日以降に開始する継続教育期間から、CFP®の「FP実務と倫理」の必須単位数を2単位から3単位へ変更すると案内しています。
制度は変更されることがあるため、実際に資格取得・更新を行う段階では最新情報を確認してください。
FP1級とCFPはどちらが上?
FP1級とCFP®も、単純な上下関係ではありません。
FP1級はFP技能検定の最上位等級です。
CFP®は日本FP協会が認定する上位資格です。
つまり、
1級FP技能士=国家検定側の最上位
CFP®=日本FP協会認定資格側の上位
と整理すると分かりやすくなります。
「どちらが上か」だけでなく、
何のために取得するか
から考える方が重要です。
FP1級を取ればCFPになれる?
FP1級に合格しただけでCFP®資格が自動的に付与されるわけではありません。
CFP®には、
・資格審査試験
・エントリー研修
・実務経験
など、独自の認定要件があります。
同様に、CFP®資格を取得しただけで自動的に1級FP技能士になるわけでもありません。
ただし、資格制度の間には試験免除などの接点があります。
実際に1級FP技能士とCFP®の両方を目指す段階では、その時点の最新の受検資格・免除制度を確認しましょう。
FP技能士・AFP・CFPの違いをまとめると?
大きな違いを整理すると次のようになります。
| 項目 | FP技能士 | AFP | CFP® |
|---|---|---|---|
| 制度 | 国家検定 | 日本FP協会認定 | 日本FP協会認定 |
| 段階 | 1級・2級・3級 | 1段階 | AFPの上位 |
| 主な入口 | FP技能検定を受検 | 2級合格+AFP認定研修など | AFP認定者など |
| 更新 | AFP・CFPのような2年ごとの資格更新なし | あり | あり |
| 継続教育 | 資格維持要件としてなし | あり | あり |
| 実務経験 | 等級・受検ルートによる | 認定自体にCFPと同様の3年要件はない | 認定に通算3年以上必要 |
重要なのは、
国家資格か民間資格かだけで価値を決めないこと
です。
取得目的によって必要な資格は変わります。
自分のお金を学びたいならどこまで必要?
家計管理、保険、年金、税金、資産運用など、自分のお金について体系的に学ぶことが目的なら、まずFP3級から始める方法があります。
3級を学んで、
「もっと詳しく知りたい」
と感じたら2級へ進めます。
自分のお金を学ぶことが目的なら、
必ずAFPやCFPまで取得しなければならない
わけではありません。
資格を取ること自体ではなく、必要な知識をどこまで学びたいかから考えましょう。
仕事に活かしたいなら?
仕事でFP知識を使いたい場合は、仕事内容によって考えます。
金融
保険
不動産
住宅
人事労務
など、FP知識と関係する仕事は複数あります。
まずは求人や実際の業務内容を確認し、
その仕事でどの資格が求められているか
を調べましょう。
「仕事で使うなら全員CFPまで必要」
というわけではありません。
資格だけではなく、それまでの実務経験や他の専門資格などと組み合わせて評価されることもあります。
詳しくは「FP技能士は仕事にどう活かせる?就職・転職との関係」で整理しています。
AFPを目指す意味があるのはどんな人?
AFPは、
2級より上の試験を受けたい人全員が必ず取得する資格
ではありません。
一方、
・FPとして継続的に学びたい
・AFP認定研修で提案書作成なども学びたい
・将来CFP®を目指したい
という人にとっては、取得を検討する意味があります。
特にCFP®を目指す場合、AFPは資格取得ルート上の重要な段階になります。
最初からCFPを目標にしてもいい?
最終目標としてCFP®を設定することはできます。
ただし、FPの勉強を始める段階からCFP®の6課目すべてを一度に考える必要はありません。
たとえば、
FP3級で基礎を確認
↓
FP2級へ進む
↓
AFP認定要件を満たす
↓
CFP®資格審査試験へ進む
という段階的な進め方があります。
一方、AFP認定研修を利用して3級を経由せず2級を目指すルートもあります。
最終目標が同じでも、スタート地点によってルートは変わります。
迷ったら「どの資格が上か」ではなく目的から決める
FP技能士・AFP・CFP®を比較すると、
「結局、一番価値があるのはどれ?」
と考えたくなるかもしれません。
しかし、最上位資格を取ることがすべての人の目的ではありません。
まず、
自分のお金について学びたい
仕事にFP知識を活かしたい
FPとして継続的に専門性を高めたい
将来CFP®まで取得したい
のどれに近いかを考えます。
自分のお金を学ぶことが中心なら、まず3級。
さらに詳しい知識を身につけたいなら2級。
日本FP協会の認定資格まで取得したいならAFP。
さらに上位の専門資格を目指すならCFP®。
というように、目的から必要な段階を選ぶことができます。
「上の資格だから取る」のではなく、
その資格を取得することで、自分の目的に何が追加されるのか
を確認して決めましょう。
FP資格は「技能士」と「AFP・CFP」を分けると理解しやすい
FP資格について迷ったら、まず2つに分けます。
FP技能士
→ 国家検定であるFP技能検定の1級・2級・3級
AFP・CFP®
→ 日本FP協会の認定資格
です。
そして両者は、
2級FP技能検定+AFP認定研修など → AFP
AFP → CFP®資格審査試験など → CFP®
という形でつながっています。
これからFPを始める人が、最初からすべての資格を取得する必要はありません。
まず「FP技能士は何級から取る?3級・2級・1級の違い」で、自分がFP技能検定の何級を目指すかを決めてみてください。
2級から始めたい場合は、「FP2級の受検資格は?3級なしで受ける方法も整理」で、自分が利用できる受検ルートを確認しましょう。

